きのう、紹介した厚生労働省の「自らが望む人生の最終段階における医療・ケア」のページには、「人生の最終段階における医療・ケアの 決定プロセスに関するガイドライン」が掲載されています。本文は、わずか2ページ、その解説編も6ページしかないので、いちど目を通していただくといいかも知れません。

解説編の【基本的な考え方】の4)には、次のように記されています。

4)人生の最終段階における医療・ケアの提供にあたって、医療・ケアチームは、本人の 意思を尊重するため、本人のこれまでの人生観や価値観、どのような生き方を望むか を含め、できる限り把握することが必要です。また、本人の意思は変化しうるもので あることや、本人が自らの意思を伝えられない状態になる可能性があることから、本 人が家族等の信頼できる者を含めて話し合いが繰り返し行われることが重要である。(解説編)

入所や入院をきっかけに市長申立てとなり、就任したばかりの成年後見人等に「本人のこれまでの人生観や価値観、どのような生き方を望むか」を問われても答えは持っていないのが普通と思われます。

医師から、延命治療について説明を受け、どうしますかと問われても、説明はお聞きしたけれどそれについてどうして欲しいということができるとは思えません。ただ、説明を聞きました、ということ以上のものではないのですが・・・。

あらためて、ご本人が、元気なうちに、自分の思いを書き残しておくことが大切に思います。

その手法として、同じ厚生労働省のページに、「これからの治療・ケアに関する話し合いーアドバンス・ケア・プランニング ー」が提案されています。

書き込み式のパンフレットで、なるほどなぁと思いますが、いま、自分がそのような場面に置かれたとして、こういうことができるかなぁとも思います。

さらに入院の前にも話しあっておく必要があるのでしょうけれど、実際に病院のベッドに寝るとまた思いが変わるような気もしますね。

ふぅ。

次のような本もあります。『認知症の人の医療選択と意思決定支援』(成本迅ほか,クリエイツかもがわ,2016)この本については、次の機会に書きたいと思います。

書籍「認知症の人の医療選択と意思決定支援」に写真